カンボジアの歴史について学ぶ1日 プノンペンを観光できるのは今日1日だけ。 なので朝から、トゥクトゥクを半日チャーターして(交渉の結果11ドル)、カンボジアの暗い歴史について学んできました。 *************************************************** ・・・ところでみなさま。 カンボジアってどんな国か知っていますか? 最近は女子の人気旅行先だとか言われていますが、外務省の海外渡航安全情報では全土で真っ黄色=十分注意してくださいな地域。 その理由に、スリや強盗などの旅行客を狙った被害ももちろん含まれますが、国境付近などには地雷が埋まっている可能性があるから、というのも忘れてはいけません。 カンボジアはつい最近まで戦争や虐殺が行われていた、悲しい歴史を持つ国なのです。 カンボジアは1975年以降、クメール・ルージュという組織のリーダーであったポト・ポル氏が政権を握ったことにより、過酷な4年間を過ごすことになります。 ポト・ポルが目指したのは「原始社会主義」。 誰しもが階級もお金も知識も持たず、あらゆる意味でみんな平等という世界で、ポト・ポルを始めとする先導者以外の国民は知識を持つべきではないとされました。 そのため、教師や医者などの専門職従事者はもちろん、学生や字が読める人、時にはメガネをかけているだけの人でさえも「知識人」とみなされた人はみな、罠にかけられ殺害。 それだけにとどまらず、人口800万人のうち300万人の一般市民(特に洗脳がしにくい大人たち)も無意味に虐殺されました。 また、国から逃げる人がいないように、あるいは、隣国に容易に攻め込まれないように、国境付近を中心にたくさんの地雷を埋めたのもほぼ同時期のことです。 4年間続いたポト・ポル政権でしたが、たくさんの大人たちが殺されてしまったので、クメール・ルージュの兵や医者、政治家たちは10代の子どもたち。十分な知識も体力も持たない彼らでは、ベトナムから攻め込まれた際に太刀打ちできず、それと同時にポト・ポル政権にも終止符が打たれることとなります。 その後、カンボジアは本当の意味での復興を目指します。 しかし、今でもまだ、地雷は完全に撤去できておらず、このペースだとあと400年かかるとの話でした。 (詳しくはコチラ、とってもわかりやすい!) *************************************************** そんな歴史を学んだ上で訪れたのは、チュンエク大量虐殺センター。 プノンペンの南東約15kmのチュンエク村にあり、カンボジア全土に300余り存在するキリングフィールド(Killing Field=民主カンプチア時代の大量埋葬地)の一つです。 夜な夜な人々が連れてこられ、残忍な虐殺が行われていたのはつい数十年前のこと。 亡くなった人々の遺骨は展示されているだけでなく、見学ルートの土の上にも残されている状態です。 日本語のオーディオガイドを聞きながら回りましたが、どこを歩いてもずっと重い雰囲気で、なぜだか心拍数も早くて、苦しくなりました。 たくさんの欧米人観光客で溢れていたことと、雲ひとつない青空だったことで、少しだけ救われましたが、残念かつ悲しい気持ちでいっぱいでした。 ↑ 入り口、入場料は6ドル ↑ 慰霊塔の中にはたくさんの遺骨 プノンペン市内に戻ってから訪れたのは、トゥールスレン大量虐殺博物館。 こちらも名前の通り、たくさんの罪なき人たちが殺されてしまった場所です。 3階建て全4棟の見た目アパートのような場所ですが、中に入るとこちらも重い雰囲気。 木や煉瓦で作られた独房、拷問器具や鉄格子、犠牲者たちの写真など、当時の様子を伝えるものがたくさん展示してあるので、キリングフィールドよりも生々しさを感じる場所でした。 ↑ 入り口、入場料は3ドル 上記2ヶ所とも、プノンペンでは有名な観光地なので、トゥクトゥクのおじさんに名前を言えば簡単に連れて行ってもらえると思います。 半日あれば2つとも回れるので、カンボジアの歴史(というか同じ地球の、世界のある国に実在した話)を知るためにも、是非とも訪れてみてください。 *************************************************** 地雷とか虐殺とか、全く身近な話ではなかったけれど、世界の国でリアルに起きたことなんだと改めて気付かされました。 戦争や紛争、それによって残る後遺症のことも、セルビアやベトナムを訪れたからこそ興味を持ったこと。 去年起きたメキシコやカナダ、シドニーの事件も、先日起きたパリでの事件も、自分が訪れた場所だけあって、なんだかものすごく気になっています。 ・・・ただ、こういうことが気になる反面。 自分は世界に向けて何もできていない現状だとか、そもそも日本に向けても何もできていない現状だとか、なんだか考えることが多すぎて色々とグチャグチャな頭の中になってきました。 知ることも大事だけど、実行することこそ大事だよね? ・・・グチャグチャしてるけど、子供たち、平和そうでよかった。 【カンボジア:プノンペン情報 2015/1/13】 天気:晴れ 気温:30℃くらい 服装:ゆるパン(ズボン欲しい) +α:もう一つ訪れた場所、プノンペンのイオンモール!・・・ですが、余りにもテンションが違うので、これについては明日書こうかな、うん(´∀`) 投稿ナビゲーション ベトナムからカンボジアへ!日本を味わう最適な場所@プノンペン コメントを残す コメントをキャンセルメールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目ですコメント ※ 名前 ※ メール ※ サイト 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。 Δ