ネパールの教育事情

【お知らせとお願い】 ヘキカキカク2015 in NEPAL

 

4月1〜15日にネパールのカトマンズにて、旅する壁画プロジェクト:ヘキカキカク を開催します!
それに伴い、現在クラウドファンディングに挑戦中

ヘキカキカクってなに?ってことや、いろんな想いなどが書いてあるので、一度見てみてください↓↓(画像クリック!)

ヘキカキカクnepal2

 

※現地でのお手伝いも募集中です♡ → 色塗りボランティア募集

 

 

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何を知っているわけでもないし、偉そうなことを言うつもりも毛頭ないのですが、ちょっと色々と思うところがあるので。
今日はちょっと、ネパールの教育について書いてみます。
※人づてに聞いた情報なので、正確かどうかはわからないものもあります。

 

 

 

まず、ネパールの学校と日本の学校は区切りの年数がちょっと違います。
日本の小学校〜中学校に当たるものはSecondary Schoolといって、1〜10年生まで。
10年生になるとSLCという全国共通卒業試験を受けることになります。

ちなみに、ネパールの2010年度就学率は、Secondary School70〜95%(この幅なに?)、高校52%
日本は小中学校(義務教育)がほぼ100%、高校96.5%、大学51.5%、大学院12%
(ソースは地球の歩き方、文部科学省調査総務省統計局

ぐらふ

↑ 日本とネパールの比較

 

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↑ 他の先進諸国、9年間が義務教育(文部科学省調査より)

 

 

 

入学する年齢もちょっと違うみたい。
日本の小学1年生は5,6歳ですが、ネパールは適当。笑
人によって答えが違うので定かではないですが、だいたい3歳くらいからプレ1年生のクラスに入学するそうです。
ステイ先の4歳児2人も学校に通っていて、ただいま”英語”の試験期間。頭いいデスネ。

つまり、人によって入学する年齢が違うので、「同学年で3歳差」みたいなことは当たり前。
先日カトマンズで参加したボランティアでは9年生の学生さんが対象でしたが、15〜19歳と幅がありました。

 

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ここからが疑問なんだけどね。
ネパールの教育方針は「詰め込み暗記教育」
とにかくたくさん暗記して暗記して暗記して、SLCに合格することを目指します。

そのため、国語・算数・社会・英語などのいわゆるお勉強科目の授業ばかりで、美術や体育の授業はほぼ皆無。
理科も勉強(暗記)こそしますが、実験授業は少ないそうです。

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↑ 個人的にはボランティアの際に使用したリトマス紙の使い方の知らなさに驚いたのです、手で直に触ったらそりゃ色も変わるさぁ

 

 

 

また、時間割についても違いがあります。
日本のように毎日変わるわけではなく、毎日ひたすら同じ科目を勉強し続けます。
月曜日も、火曜日も、水曜日も...ずっと一緒。
科目が変わらない=カバンの中身が変わらないので忘れ物は少ないでしょうが、私なら飽きるなぁ(´∀`;)

 

時間については学校にもよりますが、カトマンズの公立学校は朝6時から11時まで。
途中30分休憩があるものの、35分刻みをぶっ通しです。
チトワンの公立学校は朝10時から16時まで、40分授業をぶっ通しだそうです。
ステイ先のビニタちゃん、退屈だと言っていました。だろうね。笑

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↑ これはカトマンズのとある小学校の時間割、8時間目まである

 

 

 

資金繰りにも違いがあるようで...
ネパールの国家予算のうち、教育に当てられている額は17%ほど。
そのほとんどが公務員である学校の先生のお給料となるため、学校の建設・修繕費はODAやNGOで集めたお金で賄います。

 

また、ネパールの学校は校長先生のカラーがものすごく反映されて、まるで一つの会社のようになっています。
先生への指示も、学校の修繕云々も、全部校長先生の采配で決定。
ついでに、建設・修繕費集めも校長先生の仕事なので、校長先生がダブルワーカーなのは珍しくないみたいです。

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↑ 校長先生に話して了解をもらっちゃえば、ヘキカキカクのような企画が開催しやすいってわけ

 

 

 

まぁ、教育方針・運営方法はネパールの考え方だから否定する云々はできないのですが、本当に問題なのはここから。

 

生徒はもとより、先生ですら学校をすぐに休むそうです( ̄Д ̄;)
「雨の日は学校が休み」というネパール七不思議は以前にお伝えしましたが(コチラ参照)、「先生がすぐに休む」というのもなかなか不思議...
おかげで休講もしばしばだと言っていましたが、それはどうなのかなぁと思ってしまいます。

ちなみに先生になるには、自分の専攻+教育の学士以上を取得している必要があるので、それなりに大変な道、のはず。

 

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私としては、暗記ほどつまらない勉強方法はないと思っている(勉強=Input & Outputを楽しむことだと思ってる)し、先生が休むとかありえないし。
毎日一緒の科目なんて嫌だし、美術や音楽、ましては図工の時間がないなんて考えられないし。
色々と突っ込みたくなっちゃうところはあるんです。

 

だけど以前、フィンランドに留学している際、同時期に教育を学ぶために留学していた宮崎の先生のお話を聞いて、教育方法のベストを決めるのは難しいなぁと思った記憶があります。
人それぞれ考え方は違うし、上限や下限、想いや活かし方などなど、コレが最善方法だ!とはFIXしにくい。

 

 

でも、教育って”生活の基本”だなぁと思う経験は何度かしました。
文字を読むこと、自分の国を知ること、地球環境を考えること、技術や文化の発展に繋がる行動を起こすことなど...
私は当たり前のように知っていることも、知らない人が、知る術がない人が、世界にはこんなにいるのかと実感しています。

 

 

 

そういう意味で、教育の機会が当たり前のように用意されていて、もっと深く学ぶこともできて、他国へ行くチャンスにも恵まれている私は幸せなのだなぁと思うこの頃なのでした(´υ`)
(他国へ行くチャンスの話は、また今度じっくり。。)

 

 

 

【ネパール:チトワン情報 2015/3/23】

天気:晴れ
気温:28℃、暑い
服装:タイパン
+α:なんで教育の話をしたかというと、ビニタに数学を教えていてつい熱が入ってしまったから。私は褒めて伸ばしたいんだけど、この家の方針は「けなして伸ばす」らしい。笑

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2件のコメント

  1. こんにちは。私はネパールで20年間NGOの活動をしているラルパテの会の大仲と言います。ネパールでは初等教育5年間があります。通算で10年間とされているみたいなので ひとこと お伝えします。一応この5年間が義務教育とされていますが特に罰則はありません。

    1. 大仲ゆかりさん
      コメントと訂正を、どうもありがとうございます!

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